まじわる
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まず訪れたのは、新発田駅から徒歩10分ほどにある日蓮宗「法華寺(ほっけじ)」です。住職による本堂の案内イベントがあるというので、おじゃましました。
実は400年以上前に創立した由緒あるお寺なんです!
本堂を案内してくださったのは26代目法華寺住職の本田義昌様です。
法華寺の本堂に入ると、その華やかな装飾に圧倒されます。
本田さん;ここ法華寺は、設立当初、初代新発田藩当主の溝口秀勝から、「天守閣から松の見える山に、法華経を読めるお寺を立てなさい」と仰せられたことから、松の見える山と書いて『松見山』、法華経を読む寺として『法華寺』と称されました。じつは1828年、大火災が発生してここ一帯が全焼してしまって、その後何度か改修をして、今のお寺が成り立っているんです。
―あの脇壇で微笑んでいる黒色の神様は…?
本田さん:あの神様は七福神のうちの一人、「大黒天」様です。
「笑う門には福来る」というように、こつこつ弛まぬ努力をあらわす小槌をもち、にこやかな表情は場の空気を和ませ、人との縁が広がる力があることを体現しているんです。七福神が教えてくれる大切なことは、どんな困難にあっても、前向きに笑う努力をすること。大変なときでも顔に出さず頑張っている人を手助けしたくなるのは神様仏様だけでなく、人間でも同じなんです。
―ということは、大黒天さまは「笑顔」の象徴でありながら、「努力」を象徴する神様なんですね。
本田さん:笑顔を絶やさないためにも、どこかで不満を吐き出すことも大事ですよ。
本田さん:この白い観音様は5月にご縁日が重なり、お出迎えした観音様です。33化身姿を変えて、あなたを助けますという祈りを込めて、慈しみの顔をしています。
手に持っているのは法華経で、あなたが進むべき道を指示しているんです。今すぐあなたを助けに行きますという意思が、蓮華座から片足を下ろしていることで表現されています。
そのほかにも、鬼子母神様、不動明王様など、仏像や仏教にまつわるお話をしていただきました。
住職さんのわかりやすい説明で、あまり知識のないわたしでもお寺の歴史や仏像に関する様々なことを学ぶ、良い機会になりました!
法華寺では毎年1月に新春福まき水行祭を行ったり、法華寺寺子屋のようなお泊りができたりと、様々なイベントを開催しています。興味がある人は、是非参加してみてください!
―続いて向かった先は、飲食ブースが充実したBエリアです!
ここではお寺が並ぶ通りに様々なキッチンカーや屋台、新発田の飲食店などが立ち並び、なんとお寺の境内にもたくさんの売店が見られました。昼食は何にしようかと迷っていると,
突然聞こえたのはあのなつかしの射的の音!たくさんの子供でにぎわっていました。
童心に帰って私たちもいざ挑戦!狙ったお菓子に弾をあてるのは大人になってもやっぱり難しかったです……!
取材した日は梅雨前にもかかわらず、汗ばむ暑さ……。通りの途中に、無料休憩所があったので入ってみると、なんとそこには夏の祭りの台輪が置かれていました……!!自分の身長の3倍くらいの高さに驚き、新発田の夏まつりに町中で活躍する目の前のお囃子の姿を想像しました。
もっと涼みたいな~……と目についたのは新発田名物『スギサキ』のアイス!最中に包まれたさっぱりアイスにひんやり癒されつつ、少しの間ゆっくり過ごしました。
さて、そろそろ昼食の時間!お店が並ぶ通りには一層にぎわいを見せます。
取材メンバーが悩みに悩んで選んだ食べ物を紹介します!
まず1つ目は、キッチンカー「タコスの森」の「スパイシータコス」です!
その名前通り、スパイシーながらも食べやすいタコス。「『新発田のソウルフード』って書いてもいいよ!」と笑顔でお話してくれる気さくな店員さんも素敵でした!
続いては、キッチンカー「バニングキッチン」の「牛すじサグ(ほうれん草)カレー」です!
ふたを開けると深緑のカレー!
口に入れるとカレーの匂いと一緒にほうれん草の風味が口いっぱいに広がります。
さらにトッピングのナッツ・レーズンの甘さがカレーの旨味にマッチしてすごくおいしかったです!
お店の方にお話を聞くと、キッチンカー内の温度はなんと40℃!
これでもまだ低い方なんだとか…。
煮込み料理を提供するとなると、やはりそこまで暑くなるのかと驚きました。
そんな大変な中でも提供していただいたことに感謝です!
昼飯を終えたあとは、相円寺(そうえんじ)さんへ。ここでは座禅体験が可能ということで、参加させていただきました。
お寺の中は畳の上に坐蒲(ざふ)が並ぶ、賑やかな外から切り離された静かな空間が広がっていました。
時間になり早速坐禅を……とその前に、仏教における「私」の捉え方やそもそも坐禅とは何のためにやるのか、などのお話がありました。仏教や坐禅についてほとんど知らなかった自分でも、ただ姿勢を取るだけでなく少し理解した上で取り組むことができました。
お話のあとに軽いストレッチを終え、いざ坐禅本番。電気を落とし暗くした静かな部屋の中で10分の坐禅を2回ほど行いましたが、時間が過ぎるのがあっという間でした。終わったあとは、余計な考えが消えて頭がすっきりしました。
相円寺では「しばた 寺・びらき」以外でも時折坐禅会を開いているとのことなので、興味のある方は調べて訪れてみてはいかがでしょうか。
坐禅体験終了後、喉が少し乾いたので、相円寺さんの目の前にキッチンカーを出していた「おうちコーヒー」さんに立ち寄ることに。
ノンアルコールの「カシスオレンジソーダ」やコーヒーチェリーを使った「カスカラソーダ」など、味だけでなく見た目も楽しいドリンクをいただきました。
最後は少し離れた長徳寺(ちょうとくじ)さんへ。染物や金物、アクセサリーなど、様々な雑貨が揃ったマルシェを眺めつつ、広い寺内を廻りました。
金属製のスプーンや鍋、ウッドチックな小物、服生地の切れ端を使ったポーチや肩掛けバック、嗜好を凝らした漆器などが長徳寺の本堂いっぱいに並んでいました。「あれは何だろう?」「これ面白い……!」と見ているだけでも、楽しむことができました。
厳選されたお店を見て回り、最後は出店者のクッキーをいただきながら落ち着いた雰囲気の中ゆっくりとした時間を過ごしてイベントは終了。
普段は中々訪れる機会のないお寺に入り、実際に近くで眺めたり住職さんのお話を聞いたりなどの貴重な経験を通して、今まで以上にお寺を身近に感じることができました。
今年はすでに終わってしまいましたが、「少しでもお寺に興味がある」「日常とは少し違う雰囲気を味わってみたい」というような方は、是非来年度の「しばた 寺・びらき」に参加してみてはいかがでしょうか。
今回は、「しばた 寺・びらき」の魅力を取材者の視点でお送りしました。
第二弾では、「しばた 寺・びらき」の開催理由や運営について、しばた 寺・びらき実行委員会事務局の関根正隆さんにお伺いしていこうと思います!
■しばた寺びらき公式HP
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