はたらく
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「鮭プロ×キャリア教育」は、進路選択を控える高校生が県内産業や企業について社会人から直接学ぶプログラムです。
地域で働く人の姿を通して地元に関心を高め、愛着を持ってもらおうと、県内各地の高校で出前講座を展開しています。
この日は、再生可能な原料を用いたプラスチックで日用品を製造する「バイオポリ上越」の代表取締役社長・武田豊樹さん(51)や、コメ農家であり農家民宿「うしだ屋」を営む牛田光則さん(40)、上越市職員が講師として来校。1年生約240人が講師ごとのグループに分かれ、耳を傾けました。
武田さんの講演では、ほとんどの有機物がプラスチックの原料になることが説明され、生徒からは消しゴムのカスや生ごみといったアイデアが飛び出しました。武田さんは「仕事のチャンスをつかむには独自性が大切」と語りかけました。地元での活躍に向けて、歴史のある大手企業や留学を通した海外での学びで知識や経験を蓄えることも期待しました。
上越市大島区でコメ農家と民宿を営む牛田さんは、県内でも環境の厳しさから次世代への継承が難しくなっている中山間地農業の担い手の一人です。
マニュアル化できない農業に魅力を感じて大島区に移住し、2017年に農家民宿「うしだ屋」を開業。農業とともに別の生業で生計を立てる「半農半X」で暮らしています。
中山間地の小規模な田んぼについて「収穫量は少ないが、全量を顧客に直接買ってもらえる」として中間マージンがないことで利益を確保していると説明しました。「農業体験の希望者に田舎の楽しさを伝えている」と環境の強みを示し、農業者のすそ野を広げたり、所得につなげたりする取り組みを紹介しました。
また、他の半農半Xの事例としてコーヒーの焙煎士となった人、地元の味噌工場を引き継いだ人などを挙げました。「ちょっと変わった暮らしを友人が選んだら支えてあげてほしい。一方で、友人が焙煎したコーヒーを飲む生活、社会情勢が不安定になったとしてもコメを送ってもらえる関係性が人生の満足度を高めてくれる」と生産者と消費者が支え合う意義も呼び掛けました。
生徒からは「研究職に就きたいという思いが強くなった」「社会に貢献できる仕事をしてみたい」といった感想が出ました。
真剣な表情で牛田さんの講演を聞いていた小林結月さん(15)は「友人と生活を支え合うことで、豊かな生活につながるということが印象に残った」。北神柚花さん(15)は「やってみないと分からないこともある。まずはチャレンジしていくことも大切だと思った」と話しました。
2024.11.15 WORK
2024.11.08 WORK
2024.10.30 WORK