はたらく
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イベント設営の業務について話す児玉さん
最初に株式会社サウンドエイトの業務内容や特徴について簡単に説明します。
業務にはイベントの企画・運営、音響、照明の三つの柱があります。最近はドローンを導入し、空撮や運転資格獲得のための講習なども行っているそうです。
大きな特徴はイベントに関わるほぼすべての業務を担っていることです。首都圏では一つのイベントに対していくつもの会社が関わり、それぞれの業務を担う分業制で行うのが一般的。それに対して一つの会社が最初から最後まで関わるため、各業務の人たちのコミュニケーションが容易で、全体を見ながら客観的にプロジェクトを作っていくことができるようです。
倉庫にはイベントで使用する機材がそろっており、担当業務が違っても自然と仲が深まるのだとか。しかし、幅広い業務があるため、悩みはそれぞれあるそうです。音響や照明など技術部門の方々は力仕事が多く女性二人で30kg近くする機材を運ぶこともよくあるようです。
入社して働き始めた頃について語る川崎さんと児玉さん
また、入社してすぐに現場を任せてもらえることも株式会社サウンドエイトの特徴の一つです。この会社に入社して二年目の川崎穂乃香さんは、入社した年の冬に一人で照明の現場を担当して、6000人近くのお客さんが訪れたといいます。「入社してからすぐにイベントを一人で任せてもらえることなんてほかの会社ではあまりないことなのでこの会社の強みなのかなと思っています」と嬉しそうに話していました。
会社側もより新しい感覚をイベント運営に活かすため、若手の意見はしっかりと取り入れているようにしていると言います。一方、世代によって感性の違いが生じるため意見のすり合わせが難しく感じる時もあるようです。
これからの目標について話す川崎さんと児玉さん
株式会社サウンドエイトは1983年に新潟市で立ち上がりました。2007年には仙台市の会社をグループ化。現在は両市を拠点に3つの会社を構えています。
しかし、イベント運営は新潟や仙台以外にも、東京や宇都宮などいろいろな地域で行っています。そのため、地域に密着していることもあれば、ほかの地域に積極的に飛び込んでいくときもあるそうで、さまざまな地域でたくさんの発見があるようです。
また、児玉さんは「前回のイベントで得た知識を今回のイベントで応用してみるということを無意識に繰り返しているのかもしれません。」と話していました。いろいろな地域に触れて、経験を重ねることでさらに知識が深まるので、一つの職でも知見を大きく広げることができるようです。
株式会社サウンドエイトはイベントを主催する側ではなく、イベントを成功させるために陰で支える役割を担っています。成功の土台を作るために来場された方が些細なことでも気になる部分をなくすことの重要性を児玉さんは指摘します。来場された方のイベントへの印象がマイナスになってしまわないよう、細心の注意を払って仕事を進めるそうです。同時に、安全や確認作業を第一に活動しており、イベントと同じくらい社員のことも大切にしているように感じました。
もちろんそれ以外にも努力しているとのこと。照明は照明の世界で、音響は音響の世界で、イベントをより盛り上げるため高みを目指して知識や感性を磨いているのだそうです。
滝沢等代表取締役は「ほとんどの来場者は照明に意識は向かないけれど、一部の方は照明や音響の演出なども見てくれている。SNSを見てみると『あの音響よかったな~』だとか『あの照明とかったな~』といったコメントを見ると自分たちも頑張れる。」と話しておりました。川崎さんも「あのイベントよかった」というつぶやきが一番のやりがいだそうです。
直接お客さんと関わる機会が少ないからこそお客さんの「おもしろかった!」「楽しかった!」というコメントには人一倍うれしくなるようです。
イベントを通して感じたやりがいについて語る児玉さんと川崎さん
「自分がいつも担当しているイベントではなくても、慣れない分新鮮でやりがいがある」と新しい挑戦も意欲的に取り組む児玉さん。新潟をより元気にするために県外からのイベント誘致も今後、少しずつ増やしていきたいと話します。さまざまな地域でイベントを運営し、その盛り上がりを見てきたからこそ感じることも多いのではないかと思います。
川崎さんも児玉さんも新潟のために自分ができることとして、「新潟を盛り上げられるようなイベントをたくさん作っていきたい。」と話していました。
イベントを支える縁の下の力持ちである「株式会社サウンドエイト」。これからも人々を楽しませるようなイベントをたくさん作っていってほしいですね!
HPには過去に携わったイベントが紹介されており、その中でも毎年携わっているイベントもあるため、みなさんも機会があればぜひサウンドエイトが企画、運営をしているイベントに訪れてみてください!
長岡造形大学1年 柴田 祐佳 (撮影:開志専門職大学4年 佐藤 拓磨)
2025.09.04 WORK