まじわる

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2023.04.05

異人池建築図書館喫茶店①|新潟の魅力が詰まった建築に触れる

うふのき
みなさん、こんにちは!進級や入学によって新しい環境に身を投じ、慌ただしく過ごしている方も多いことでしょう。
4月号の「まじわる」では新潟市中央区、どっぺり坂のすぐ近くにある「異人池建築図書館喫茶店」さんを取材してきました。店内に漂うコーヒーの良い香りに包まれながら、本を片手に過ごせる空間は、落ち着いたひと時を過ごすのにぴったりです。
全3回でお送りするシリーズの初回は、お店を始めたきっかけや建築にまつわることについて、学生記者・チームうふのきが副館長の今井悠貴さんにお聞きしました。

―お店を始めたきっかけについて教えてください。

 

今井さん:ここを運営しているのは東海林健建築設計事務所なんですが、2年前に毎週日曜日、建築のことを知って欲しいと思い、設計事務所を地域の方達に開放したのが始まりです。元々建築関係の蔵書が沢山あり、自分達だけで独占するというのももったいなかったので、地域の子どもたちや、おじいちゃんおばあちゃんが自由に居れる場をつくりました。2021年に事務所の隣のスペースが空いたので、図書館の機能プラスもっと人が来てもらいやすいように喫茶店を併設して図書館を開きました。

 

<この看板が目印です>

 

 

─建築を身近に感じてもらう手法として図書館という形を取った理由はなんでしょうか。

 

今井さん:建築というのは身近にはあるけれど触れにくい分野だと思うんです。建築系の本もたくさんあるけれど手に取らない人が多いと思います。だから図書館という触れやすい場所として建築に触れるきっかけになればと思いオープンしました。

 

あとは、本以外にも建築の模型を作ったり、設計の図面を広げたりと、設計事務所のスタッフが働く姿を見せることで、一般の人に建築を身近に感じてもらおうと試みています。

 

<副館長の今井さん>

 

 

─様々な要素を持つこの場所ですが、何と何が交わる場所だと考えていますか。

 

今井さん:設計事務所と一般の方々が交わることで、建築をより身近に感じてもらえる場所でありたいと思っています。働く人、本を読む人、珈琲を楽しむ人などをつなぐ中間地点になれたら良いです。

 

 

─そういえば先程お客様の前で仕事をすることもあるとお聞きしましたが、その時気をつけていることはありますか?

 

今井さん:やはり見られているという意識があるので、少し格好つけて真剣に取り組みますね。常に見られての作業になるので身が引き締まる思いです。

 

 

─お客様は普段は見られない建築家の仕事が見られて事務所の方々は見られることで作業効率が上がるというWin-Winな関係なんですね。

 

今井さん:そうですね。あと、Win-Winな関係で言うと、建築模型の製作ですかね。普段作る模型に入れる人間や家具は自分たちで作っているんですが、お客様の中に模型製作をやってみたいという方が結構いて、お客様に人間や家具の模型作りを体験してもらい、それを寄贈してもらって私たちが作った模型に使用することもあるんです。お客様は普段出来ない体験が出来て、僕たちは仕事で使用する模型の一部を作ってもらえるという意味では、Win-Winの関係ですね。

 

 

─経営するにあたって大変なことはありますか。

 

今井さん:設計事務所と図書館の仕事の両立は大変ですね。本の管理も大変で、本がどこに行ったのか分からなくなることもあります。そうならないためにも、日々の本や環境の整備を心掛けています。

 

 

─建築事務所が経営しているとのことですが、お店のデザインにこだわりはありますか。

 

今井さん:ここの本棚は全て魚沼産の杉を使っています。その中にはめ込まれた黒ガラスを見ると、ここから見える新潟の景色が映り込むようにしています。オーナーさんの本と新潟の風景が混ざり合うことで新しい新潟の景色を作りたい、というコンセプトで作られています。

 

他には、ここは周辺に教会があって元々外国人が多くいた地域のため、タイルやレンガ造りの建築が目立ちます。そうした周囲の景色を引き込むように図書館の入り口から階段、通路、壁にレンガを使用することで「この辺りを歩いていたらいつの間にか異人池建築図書館喫茶に迷い込んでいた」というストーリーをつくっています。

 

 

─確かに、近くにあるどっぺり坂などにも似た雰囲気の外見ですね。

 

今井さん:そうなんですよ。他には、カウンターには信濃川の石が混ぜてあります。信濃川の石や異人池のレンガ、新潟の風景を映し込んだ黒ガラス、魚沼産の杉。新潟の材料を使って、こんなにかっこいい空間が作れることを表現しています。

 

<周囲の風景が組み込まれた内装>

 

 

 

第1回では、新潟の魅力を取り入れた建築やその経緯に着目しました。次回の第2回では、図書館としての魅力や様々なイベントについてお伝えします。お楽しみに!!

 

■異人池建築図書館喫茶店

住所:〒951-8104 新潟県新潟市中央区西大畑町591-1異人池ハウス2F

車でお越しの方は近くのコインパーキングをご利用ください

 

Mail:ijinikelibrary203@gmail.com

 

異人池建築図書館喫茶店

instagram:https://instagram.com/ijinike_library?igshid=YmMyMTA2M2Y=

 

Facebook:https://m.facebook.com/ijinikelibrary/

 

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