つながる

CONNECT

2025.03.28

「にいがたで働くリアル」新潟県出身学生と若手社会人が交流

鮭プロジェクト事務局
新潟市内の企業で生き生きと働く若手社員から仕事や就活について聞けるイベント「にいがたで働くリアル 先輩たちに聞いてみよう2025」が2月22日、新潟市中央区の新潟日報メディアシップで開かれました。大学1年生から本格的な就職活動を控えた3年生までが参加し、企業の若手社員は学生一人一人の声にじっくりと耳を傾けていました。

〈先輩ゲスト〉
・NSGグループ 佐藤 公亮さん 2023年入社=新潟市出身=
・キヤノンイメージングシステムズ 佐藤 理香さん 2020年入社=新潟市出身=
・ダイニチ工業株式会社 寺尾 健太郎さん 2023年入社=阿賀野市出身=

  • 1、 トークセッションと交流会でじっくり対話
  • 2、 若手社員がアドバイス。「将来像をしっかり考えて」
  • 3、就職への不安…。一つ一つ丁寧に「大丈夫だよ」

1、トークセッションと交流会でじっくり対話

 

イベントは新潟市が主催し、にいがた鮭プロジェクトの一環としても開催されました。

 

若手社員から生の声を聞いた「にいがたで働くリアル」

 

第1部はトークセッション。各企業の3人がそれぞれ自社を紹介し、新潟での就職を決めた動機や就活の経験談などを話しました。オンラインでも会場と参加者をつなぎました。

 

第2部は交流会。新潟の米菓やクッキー、ドーナツをつまみながら、ゆったりとした雰囲気で学生と社員が向かい合いました。率直な疑問や不安な気持ちを素直に投げかける学生に対し、社員は一つ一つにうなずきながら耳を傾け、親身にアドバイスを返していました。

 

新潟市の担当者からは、就職に対する交通費や引っ越し費用の補助といった学生支援事業や企業情報収集のインターネットサイトが紹介されました。

 

新潟市就職応援サイト「にいがたで働こう」

 

■新潟市移住・定住情報サイト「新潟暮らしは、HAPPYターン。」新潟市地方就職学生支援事業:http://iju.niigata.jp/tihoushuushokugakuseisiennkin/

■新潟市就職応援サイト「にいがたで働こう」:http://niigata-shigoto.jp

 

 

 

2、若手社員がアドバイス。「将来像をしっかり考えて」

 

仕事や新潟での暮らしについて語ったトークセッション

 

 

【NSGグループ新電力新潟株式会社・2023年入社】

NSGグループは地域活性化を軸に、教育や医療、ICT、エンタメなど14領域101法人に及ぶさまざまな事業を展開。佐藤(公)さんが所属する新電力新潟株式会社は電力小売りや太陽光発電などの事業を行っています。

 

NSGでは就職に際して経営者養成コースを設けており、佐藤さんは「成長できる環境に身を置けると就職を決めました」。入社2日目で先輩社員と新規事業の立ち上げを目指すことになり、現在はカーボンニュートラル事業を手掛けているそうです。

 

就活時に大切なのは「こういう社会人になりたいと、軸がぶれないこと」。自身は大学時代の学びから「環境と経済成長の融合」という軸を持って臨んでいたそうです。

「就活は楽をして簡単にというのは無理。いろいろな企業に話を聞いて面接をして、振り返りをしながら、とにかく量をこなして。そうすれば(面接の応答などの)質も上がる」と呼び掛けました。

 

 

【キヤノンイメージングシステムズ株式会社・2020年入社】

キヤノンイメージングシステムズはソフトウェアやアプリケーションの開発、品質検証を手掛けています。1990年に数十名のベンチャー企業として立ち上がり、現在は社員500人超の企業に成長したそうです。

 

佐藤(理)さんは福祉系の大学からIT系へ就職。いまは現実映像とCGを融合させた自由な視点を体感できるMR用のソフトウェア開発を担当しているそうです。「関東の就職も検討したが、就活を通して新潟に住んでいてもやりがいのある仕事はできると気付いた」と就職先を新潟に絞った経緯を説明しました。

 

就活では実際に企業へ足を運ぶワンデーインターンシップなどを活用したそうです。「プログラミングの授業を受けていたこともあり、当初からIT系は志望していた。でも実際に企業を見たり、人事の社員だけではなく現場の社員とも話さないと分からないこともある」とエントリーに向けた準備の大切さを語りました。

 

 

【ダイニチ工業株式会社・2023年入社】

ダイニチ工業は家電製品の開発・製造・販売をしており、全国9か所に営業所があります。家庭用石油ファンヒーターをはじめとして、加湿器やコーヒーメーカーといった製品も手掛けています。

 

寺尾さんは県内出身で東京の理系大学院を卒業し、就活では技術系の会社を希望したそうです。「就職が東京である必要性を感じず、遊びまわるわけでもなかった」と振り返りました。「給料は東京ならどこでも高いわけでもなく、新潟なら自然が豊かだし、実家暮らしは本当に楽」と実感を込めた言葉に会場からも笑顔がこぼれました。

 

「就職はご縁だけれど、落ちればつらい。合否を待つのはつらかった」と率直な気持ちを明かしました。現在は加湿器の制御設計などに関わっています。「将来の自分がどうなっていたいか、何をしたいのか。それによって新潟か県外かも決まると思うが、まずは自分を知ることに時間をかけて」と就活のスタートにエールを送りました。

 

 

 

3、就職への不安…。一つ一つ丁寧に「大丈夫だよ」

 

交流会では少人数のグループごとに自由な対話の時間が設けられました。

コーディネーターを務めたフリーアナウンサー大島巧さんも県外から新潟に就職したIターン者として加わり、社会人の先輩4人が“相談役”になりました。ときおり企業の人事担当者や鮭プロ事務局の新潟日報社員も加わり、熱心な質疑応答が行われました。

 

学生の疑問や不安に真剣に答える社員

 

学生から出てきた質問はさまざま。いくつかあげると……

①「自己分析はどうしたらいい?」

②「面接で緊張してしまう」

③「具体的に仕事が分からないから業界を絞れない」

④「大学時代に何か成果を出さないとダメ?」

⑤「正直、社会に出るのが怖い」

 

笑顔もこぼれる和やかな雰囲気で進んだ交流会

 

社員らの答えは以下の通り。

①「友人から見た自分の特徴は参考になる。自己分析では友人に協力してもらうのもいい」

 

②「どうして緊張するのか原因を探るといい」「自分の言いたいことを素直に表に出すことが大切。場慣れしていないだけなので、回数を重ねれば就活とともに成長していける」

 

③「なぜその業界に関心があるのか。なぜ顧客の笑顔を見たいのか。『なぜ』を深めていくことで、自分のやりたいこと・業界が見えてくる」「実際に入社しないと分からないことがあるのも事実。ただし、自分の入社した決断を大切にする。そこから良い所も見つかるし、見つける努力もする」「まずは全部の企業を見る努力をする。でも現実的に全部は無理だから、何を捨てるか。そのときに自分の経験や判断軸が基準になる」

 

④「いまは目の前のことを一生懸命取り組む。最終的な成果の大小に関わらず、そこに至る過程も意識して。多くの人をイベントに呼ぶためにこんな工夫をした、というのもアピール材料になる」

 

⑤「仕事では全ての責任を一人で負うわけではない。分からないものを解決しようとする中で成長もある」「考えることは求められるが、そこで道筋を決めて上司と共有する。責任を抱え込まないようにと先輩からも言われている」「各社が新入社員をフォローする体制は整えている。一人で背負うことはない」

カテゴリ記事