つながる
CONNECT
CONNECT
(生徒たちにアドバイスする南雲製作所の難波容子さん)
高田北城高校では、大学の学びと結び付けて学年ごとに総合探究に取り組んでいます。1年生のテーマは自己分析。実際に市内で働く若手社会人から、「働くことでどのように社会の役に立つのか」「上越地域に対する想い」などを聞きながら、自分の将来について考えました。
講師役を務めたのは上越信用金庫の中村佳織さんと南雲製作所の新松健さんで、二人とも同校の卒業生です。中村さんは、「上越信用金庫は地元に根ざした金融機関として、取引先への融資や顧客への金融商品提供などを通じ、地域社会の発展に貢献している。大学時代にまちづくりの活動に関わったことが決め手となってUターン就職をした」と話しました。新松さんは「南雲製作所は高品質の金型を取引先に提供し、その金型を使って作られた自動車や電子部品などが人々の暮らしを豊かにすることで社会を支えている。今しかできないことを楽しんでほしいが、いつか自分の好きなことが見つかるときに向けて勉強しておいて損はない」と励ましました。中村さんも新松さんも一度、上越を離れた経験から「上越は住みやすく、のびしろが大きいまち。地元にもっと関心を寄せてほしい」とメッセージを送りました。
卒業生ならではの視点で高校時代の思い出や上越に対する思いを精一杯伝えた先輩たち。次回ワークショップでは、生徒たちが上越市の魅力について考えていきます。この日は2人の講義に先立ち、新潟日報社による新聞を題材にしたメディアリテラシーの出前授業も行われました。
(上越で新たに始まった市民活動についても紹介する中村さん)
(高校時代の「好き」が進路選択に繋がったと話す新松さん)
(講堂で卒業生の話を熱心に聞く1年生240人)
ワークショップでは、上越信用金庫の中村佳織さんと南雲製作所の難波容子さんら5人がそれぞれ、生徒たちに上越市についてや将来について考えさせました。上越信用金庫が生徒に提示したテーマは「上越市再発見」、南雲製作所は「上越市で充実した社会人生活を想像する」。生徒たちは思いついたことを付箋に書いて大きなシートに張り、さまざまな意見、考えが集まりました。
(上越市の魅力を書き込む生徒たち)
上越市の魅力について考えた生徒からは「空気がきれい」「桜がきれい」「お米がおいしい」「ウインタースポーツが楽しめる」といった意見が上がり、上越市が四季折々の豊かな自然に恵まれた地域であることを再認識した様子でした。
自分が近い将来、どんな社会人になっているかを考えた生徒からは高齢化社会の中で「まずは親孝行をしたい」「地元に介護施設を作りたい」といった意見も出ていました。生徒の多くが上越の魅力を再認識すると同時に、成人して社会に出て、家族を大切にしながら何らかの形で社会に貢献している姿をイメージしているようでした。
(オンラインで他のクラスの発表を聞く生徒たち)
ワークショップの最後で生徒たちは、上越市の魅力やどんな社会人になっていたいかなど、まとめた意見を発表しました。話を聞いた上越信用金庫の中村佳織さんは「生徒たちが思っていた以上に活発に議論してくれてうれしかった。あらためて発見した上越の良さをみんなで発信してほしい。地元の良さを知ることは、県外の大学に進学しても、社会人になっても必ず役に立つと思います」とアドバイス。南雲製作所の難波容子さんは「今日のワークショップで考えたことを今後の人生の節目節目で思い出してもらえたらうれしい。人生をより豊かにしてくれると思います」とエールを送っていました。
生徒の1人は「自然の良さなど今まであまり気に掛けていませんでした、上越市のことを改めて考えるいい機会になりました」と多くの気づきを得た様子でした。別の生徒は「自然や雪、きれいな風景など上越の良さを改めて見つめ直した。自分の将来を考えることができて良かった」と話していました。
にいがた鮭プロジェクトと新潟県が連携した高校生向けキャリア教育プログラムは今年度、高田北城高校のほか、巻高校、北越高校、長岡向陵高校で行っています。
■新潟県立高田北城高等学校
住所:〒943-0824 新潟県上越市北城町2丁目8−1
TEL:025-522-1164
WEB:http://www.takadaktsr-h.nein.ed.jp/