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―さっそくですが、ここでお店を始めた理由を教えて下さい!
信秀さん:ちょうど結婚して子育てしようというタイミングで、新型コロナウイルスがはやり出したんです。そこで子育てのしやすさもあり、新潟に帰ってきました。その後、求人も色々と探したんですけど、なかなか自分たちが思っているような条件に合うところがなく・・・。それなら自分たちでやろうかなって思ったのが始まりです。場所を探していく中で、このお店の土地がたまたま空き家で、なおかつ川も近くて気持ちが良かったため、お店を構えることを決めました。
―新型ウイルスの影響で東京から新潟に帰ってきたと仰っていましたが、なぜ新潟でお店を開こうと思ったのですか?
信秀さん:地元っていうのが一番の理由ですね。
春菜さん:いずれ新潟に帰ってくるっていう気持ちはありましたから。
(今回取材をさせて頂いた信秀さん、春菜さん)
―なるほど。それこそにいがた鮭プロジェクトの「鮭」ですね!
ところで、なぜ欧風カレーをメインとしているのですか?
信秀さん:新潟の人は、カレーってみんな好きじゃないですか。実は僕はカレー屋で働いていたことはないんですけど、ずっとフランス料理をやっていました。その中で自分の持っている料理の引き出しとしてカレーがあったんですけど、スパイスカレーのお店は今すごい多くなっていて・・・。欧風カレーだったら「新潟で欧風カレーといえばこの店」という存在になれるんじゃないかなっていうのが理由の一つでした。欧風カレーというのは小麦粉が入って濃度があるようなものが定義なんです。そこに加えて、赤ワイン煮込みやフランス料理の技法を用いたカレーをメインにしてます。
(Pinoの定番の欧風カレー!)
―欧風カレーをメインにしていく中で、なぜお菓子と組み合わせたのですか?
春菜さん:お店でカレーを楽しんでもらってから、帰りにお土産として家庭でもお店のように楽しんでもらいたくて。
信秀さん:ここでカレーを食べてもらい、それがとても良かったなって思ってもらえたら、その帰りにお土産を買ってもらう。お土産を持ち帰ることによって、ちょっとした宣伝効果もあるんです。ただここで食べて終わりじゃないという顧客体験として、そういった流れをイメージしています。
―その中で人気メニューっていうとどのようなものになるんですか?
春菜さん:人気メニューはなんだろう?定番はビーフカレー、エビのカレーも人気ですね。やっぱり女性は、エビ好きの人が多いんだなって印象です。
(料理を引き立たせるためシンプルにこだわっている店内)
―最後に、お客さんとの関わりで大切にしていることを教えて下さい。
信秀さん:距離感ですね。近づきすぎずっていうのかな?
春菜さん:遠ざかりすぎずの距離感もほんとに1人1人違うので、難しいですね。
信秀さん:会話したいお客様もいれば、全然会話とかはしたくない人もいますから、色々試行錯誤しています。今の時代って、ロボット化されて猫型配膳ロボットが来るお店あるじゃないですか。これからは人口が少なくなってきて、テクノロジー化された飲食店が増えてくると思うんです。ですが、やっぱりこういった人と関われる場所は飲食店の良さだと思うので、アナログな方の価値を深堀りしていけたらいいかなって思っています。
取材の後、営業時間外にも関わらずご厚意でカレーとお菓子をいただきました~!
この日のメニューには、ビーフカレーと魚介のカレー。加えて、日替わりの特製ナポリタンがありました。
日替わりは、店主の気まぐれで出され、常連さんに人気らしいです。ナポリタンも気になるけどここはやはりカレーを食べたいなと思いました。二種類あるカレーから私が注文したのは、「あがの姫牛とマッシュルームのビーフカレー」!
実はこのカレー、お肉が溶けていてどこをすくってもお肉が入ったカレーが食べられるんです!たくさん煮込んだお肉やお野菜のおいしさとちょっぴりスパイシーな刺激で何度も口に入れてしまいました。上にかかったナッツや付け合わせと食べるとまた新たな味が楽しめて、あっという間に食べきってしまいました。次来た時は違うカレーを食べようと思っていたのに、もう一回ビーフカレーが食べたいです。悩ましい…。
一緒に頼んだ「自家製ジンジャーエール」は優しい甘さと生姜の味がして、カレーととっても合いました。
一緒に取材に行った久住さんは魚介のカレーを一口くれました。それにしてもとっても美味しそうに食べる久住さん。一口もらっただけで魚介の味が凝縮されていることが分かる味のカレーでした。カレー自体はサラサラとしていて、とっても軽いのに、味が濃くて大満足なカレーでした。
デザートに「本和香糖のプリン」、「自家製アイスの盛り合わせ」をいただきました。プリンはフランス菓子屋さんのようなやさしい味。スプーンですくう時は手応えがありますが、口に入れると溶けていきました。自家製アイスは二種類で「ヌガーグラッセ」と「バジルとパイナップル」。ヌガーグラッセは、ベリーの甘酸っぱさとミルクの味、そしてナッツで食感も楽しめました。バジルとパイナップルは、初めての組み合わせでどんな味なのかと思いながら口に入れると、意外にもどこか懐かしいさっぱりとした味がしました。バジルと聞くとおしゃれなイメージが浮かびますが、素朴な味がしておいしかったです。
メニューはその日の市場で手に入れた食材によって変わるようなので、次に訪れた時に他の味も食べてみたいなあ~と思いました。市場は地元の市場なので、その土地ならではの食べ物が食べられるというのも魅力的です。
また、取材に同行した方がドリップコーヒーを注文していました。ドリップコーヒーも新潟の焙煎所のものを使っているそうなので、ぜひPinoでお料理やデザートと一緒に味わってみてはいかがでしょうか。