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しばた 寺・びらき実行委員会事務局の関根正隆さんの写真

2024.07.30

しばた 寺・びらき②|「しばた 寺・びらき」とは一体?直接インタビュー編!

サケハシ
みなさん、こんにちは。チーム「サケハシ」です!
第一弾では、新発田市の寺町周辺で、6月15日、16日に開催された「しばた 寺・びらき」について、地域と多くの人をつなげるイベントや人、店の魅力を直接体験しながら探りました。
第二弾では、しばた 寺・びらき実行委員会事務局の関根正隆さんにお話しをうかがいます。「しばた 寺・びらき」に対する情熱や誕生秘話を聞くことができました。

  • 1.「しばた 寺・びらき」を通して目指す姿
  • 2.10年間の道のりで変わったこと
  • 3.しばた 寺・びらき」のイベントを通じて伝えたい想い
  • 4.にいがたすいっちについて

1.「しばた 寺・びらき」を通して目指す姿

 

-お寺に関するイベントはあまり馴染みがないのですが、なぜ”お寺”に焦点を当てたイベントを開催されたのですか?

関根さん:おっしゃる通りで、お寺に若い人が来ない。お寺に若い人に来てもらおうというのが大きいかなと思います。

 

-なるほど、若い人がお寺に触れる機会を増やすこと。それが大きな理由なんですね。

関根さん:はい。昔のお寺は公民館や市役所みたいな役割もあったので、いろいろなことで人が来てくれる場所でした。でも、今は来る人が少なくなって、地域に必要とされなくなっているのが現状です。そのため、まずはお寺に来てもらい、地域にあることを知ってもらおうという理由から始めました。

イベントが始まった2015年当初は、市役所がお寺や寺町といった文化財の調査をしていたんです。今、文化財というのは保存だけじゃなくて活用もしなければいけない面もあって、その活用の一環というところで「しばた 寺・びらき」をはじめました。

 

-そういうきっかけがあったんですね。私たちがお寺に関われる機会を作ってくださりありがとうございます。

 

 

しばた 寺・びらきの目的について語る関根さん

 

 

2.10年間の道のりで変わったこと

 

-先程見て回った際に、お客さんだけでなく出店者の方もかなり若い方がいるように感じました。10年間で参加者や出店者に若い方が増えたとか、移り変わりはありましたか。

関根さん:どうでしょうね。若い人もいれば、10年間やっているので、10年分の歳を取った人もいます。寺開きの面白いところは、幅広い層の人が来るところです。ターゲットは30代、40代の人なんですけど、その層だけじゃなくて、30代のお母さんが連れてくる子供もいれば、おじいちゃん、おばあちゃんもいるわけです。なので、いろんな世代が来たら楽しめるようになっています。例えば、顕法寺(けんぽうじ)さんに行ったらザリガニ釣りしようとか。子供はすぐはまるんですよ、ザリガニ釣り。

 

-確かに、小さい子はザリガニ釣りとか好きですよね。

関根さん:はい。他にも射的とか美味しいものとか、雑貨が並んでいたり、文化財が公開されたりと、10年間で、いろんな世代が楽しめるようになってきたっていう感じですよね。

 

射的を楽しむたくさんの子供たち

 

-10年間やってきて、お店の数や規模に変化はありましたか?

関根さん:お店の数自体はそんなに変わっていないかもしれないです。でも、定着してきたっていうのはそうですね。ずっと昔は「何?」っていう感じだったんですけど、今では、「ああ、寺・びらきね」みたいな。最近ではいろいろな「何とかびらき」が増えていて、蔵びらきや城びらき、明治・大正時代に活躍した新発田市出身の実業家、大倉喜八郎の別邸「蔵春閣(ぞうしゅんかく)」の閣びらききなどがあります。

 

-寺・びらきからどんどんすそ野が広がってきたんですね。

関根さん:そうですね。今、「新発田何とかびらき」が非常に増えてきています。例えば、冬には赤穂(あこう)の牡蠣を提供する「しばたオイスターバー」というイベントもやっていますが、そのオープニングイベントとして「牡蠣びらき」という名称が用いられています。

 

-なるほど、こうしたイベントが、新発田にたくさんある古い建物や酒蔵などに一般の人が気づくきっかけになっているんですね。勉強にもなります。

関根さん:そうですね。やっぱり、地域のことを知ってもらうっていうのは大事なんだろうなと思います。

 

 

3.「しばた 寺・びらき」を通じて伝えたい想い

 

-私たちのように寺・びらきがきっかけでお寺に興味を持った方は、日常的にお寺とどう関わればいいのでしょうか?

関根さん:日常的な関わりとなるとお寺ごとに違うかもしれませんが、まずは各自でお寺のことを調べたり、尋ねたりして、知ってもらうことでしょうか。実際にお寺と関わっていくのは、次の段階ですね。いきなりお寺を好きになってもらうことは難しいので、このイベントを通じてお寺があることを知ってもらい、百人来た中で一人関心を持ってくれればうれしいです。

 

-こういうイベントがないと、なかなかお寺には来られないですね。

関根さん:そうなんです。お寺は敷居が高いと言われますが、イベントを通して一度来てもらうと次から来やすくなります。お寺でイベントをしてみようかなという人も増えてきて、活用されるように変わってきていますね。

 

買い物を通して気軽に寺内を散策。お寺を身近に感じられるような工夫がちりばめられていました。

 

-イベントを通じてお客さんに伝えたいことはありますか。

関根さん:意外と地元にもいいお寺はあります。身近にこういう場所があることを知ってもらえたらいいなと思います。

 

 

4.にいがたすいっちについて

 

-最後に、関根さんは魅力ある新潟にしていく為にどんなことが必要だと考えていますか。

関根さん:新潟はお米と鮭が有名ですが、ほかにも良いものがあります。地元の人には当たり前すぎて価値が分からなくなっているだけで、見方を変えれば価値が輝くと私は考えています。新発田には良いものが何もないと言う人がいますが、あるのが当たり前すぎてもともとの価値に気づかなくなっているだけだと思います。何かを新しく作るのではなく、今あるものをそのまま生かせばお金もかからないですよね。エコな方法で魅力的なものを作り出せるのではないでしょうか。

関根さんのたすいち

「あるものを生かす」

「しばた 寺・びらき」は多くの人々をお寺という居場所で繋げ、10年間で新発田の地域のお祭りとして身近になってきました。関根さんのお話を通して、地元の人とお寺の関係や、地元の魅力を発信し盛り上げることにかける想いについて触れることができ、感慨深い気持ちになりました。限られた時間の中でしたが関根さん、ありがとうございました。

 

■しばた寺びらき公式HP

https://terabiraki.com/

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