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2025.10.08
関東信越国税局から11億円の所得隠しを指摘された問題で、フジテレビ系列のNST新潟総合テレビ(新潟市中央区)は3日、外部調査委員会による調査結果報告書を公表した。
【写真】所得隠し問題の調査結果を報告する記者会見で陳謝するNSTの酒井昌彦社長=3日、新潟市中央区のNST本社
報告書によると、2011年ごろからフジ制作番組の視聴率が低迷。NST経営陣は県内売り上げ1位を必達目標に掲げ、東京支社に過大なプレッシャーがかかっていた。
営業担当者は広告出稿料を得るため、代理店担当者への商品券贈答や高額な海外旅行への招待など利益供与をエスカレートさせた。しかし、17年度の税務調査で指摘を受けたほか、感染禍で海外旅行も難しくなった。
そうした中で東京支社の元社員の男性は、利益供与の費用を捻出するため独自の仕組みを構築。制作会社に架空のCM制作を発注し、NSTが支払った制作費を制作会社を経由して、妻が代表社員の会社に流し込んだ。これを資金に飲食の接待などに充てていたという。
調査委は、CM制作費を利益供与の資金にする手法は営業担当者らの間で共有され、経営陣も把握していたと認定した。