はたらく

WORK

2023.06.12

えちごトキめき鉄道①|営業部 営業課 直江津駅員(雪月花アテンダント)望月大雅さん

しゃけむすび
 こんにちは!今回の鮭プロ「はたらく」シリーズでは、えちごトキめき鉄道株式会社で働く若手のお二人に取材をさせていただきました。
 えちごトキめき鉄道株式会社は、2015年の北陸新幹線開業を機に発足した新しい鉄道会社です。上越市の直江津を拠点とし、地域の交通、観光において重要な役割を担っています。
 今回の取材では、新しい会社でありながら、専門的な知識や経験が求められる鉄道会社で働くリアルな声をお届けします。

 第1回の連載は直江津駅員として、また、上越地方を走る観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」のアテンダントも担う入社二年目の望月大雅さんをご紹介します!

―まず、直江津駅員と雪月花アテンダント、それぞれの仕事の内容を教えてください

 

望月さん:駅員の仕事内容としては、主に直江津駅で切符を販売しています。えちごトキめき鉄道の切符のほか、業務委託されているJR全線、例えば九州や北海道など全国各地の切符も取り扱っています。そのほか、改札という業務がありまして、案内放送や乗り換え案内、切符の精算なども行っています。

 

また、雪月花のアテンダントとしては、案内放送を担当しています。例えば、車内放送を使って、沿線の観光名所や、「〇〇駅には何分に停車します」などをご案内しています。また、沿線には面白い駅がたくさんあるので、その駅に寄った際には「ここにはこういう歴史があって」とか「これはこういう写真でございます」とか簡単なツアーガイドのような案内もしています。

 

雪月花アテンダントの望月さん

 

―多くの仕事をこなされているのですね。一日のスケジュールも日によって変わるのですか?

 

望月さん:はい。駅員と雪月花のアテンダントの仕事で大きく異なります。鉄道は基本的に365日、年中無休で運行していますので、駅員の仕事では平日、土日関係なく勤務しています。3日働いて、1日休むこともあれば、3連休があって1日働いて、また1日休んで、など不規則なことも多いです。駅員の仕事は、バイトのシフトみたいな感じで、この時間にこれをやる、この時間に休むみたいな感じです。朝、出勤は7時40分に出勤します。まず、8時ぐらいまで改札業務を担い、その後1~2時間切符の販売をして、30分ぐらい休んで、また販売-。窓口が閉まる20時まで繰り返しの業務となります。また、窓口終了後には、一日の売り上げなどを確認する「締切り」という業務があり、その後20時40分頃に退勤します。

 

雪月花のアテンダント業務は、季節でも異なります。雪月花は冬季は1日1便、冬季間以外は1日2便運行しています。1日2便の勤務の際は、朝8時30分に出勤し、当日のお客様の人数や座席を確認します。それから、10時までに今日ご利用いただくお客様の受付をします。その後、13時位までお客様に案内放送や名所のガイドなどをしています。また、食事の提供も行うのですが、お客様によってはアレルギーをお持ちの方などもいらっしゃいますので、気を付けています。午前便終了後は、お客さんが入れ替わり、17時までアテンダントの業務を行います。その後、次の日の準備をし、終わるのは19時位です。

 

 

―直江津駅員や雪月花アテンダントとして、お客様に多くの情報をご案内される仕事をされていますが、特に案内放送をされる際に気をつけていることや特に注目していてほしいところはありますか?

 

望月さん:雪月花では、多くのお客様にリゾート列車としてご利用いただいています。今は地声で話していますが、ご案内の際は、先輩から教わった合唱練習のような感じで、丸く(周りを包み込むような)声を出すようにしています。「(丸い声で)ご案内いたします」みたいな(笑)、「(丸い声で)この列車はえちごトキめきリゾート雪月花上越妙高行きです」みたいな(笑)。列車内の空間を優しい空間というか、包み込むような空間にしたくて、そのような意識で声を出しています。

 

また、雪月花やえちごトキめき鉄道の特徴は山と海を同時に楽しめる鉄道ということです。標高500メートルの山の中にいたのに、1時間後には、目の前が海!みたいな景色を楽しめます。その特徴を意識して、「妙高山」や「日本海」 などの名所をご案内しています。

 

「丸い声」の発生を出してくれる望月さん

 

―山と海の魅力。私も車窓を見ながらその案内を聞くのに憧れます。お客様は県外や海外の方が多いのでしょうか??

 

望月さん:そうですね。県外、海外の方も多くご利用いただいています。昨日も雪月花に乗車していたのですが、香港の団体のお客様で、弊社の特別なプランとしてご用意している貸し切りチャーター便をご利用いただきました。今は旧正月と呼ばれている時期で、最近は台湾や香港の方にも多くご利用いただいています。また、雪月花は大阪や東京をはじめとした大都市圏のお客様や、北陸新幹線沿線のお客様、リーピーターのお客様にも多くご利用いただいています。

 

 

―海外のお客さんには英語で話しますか?

 

望月さん:そうですね。英語でもご案内したいところなのですが、まだうまく喋れないので、案内放送は日本語で行っています。ただ、外国の方と1対1で話す場面もありますので、その時は英語で伝えられるように頑張って努力しています。また、中国系のお客様も多いので、中国語なども身に付けたいと考えています。

 

 

-なるほど。一方通行のご案内だけではなく、コミュニケーションも大切なお仕事なのですね。

望月さん:そうですね。駅員の業務のなかでも窓口業務では会話が大切です。切符の販売の基本的な流れとしては、まずお客様からの、「この日のこの列車で、ここまで行きたい」という会話から始まります。切符を作るにあたり必要な情報をお客様から引き出すことが重要です。コミュニケーション能力というか、お客さんから必要な情報を正しく聞き出すことが1番大切なので、聞き漏らさないように必死です(笑)。

 

 

-いつも駅とかで何気なく切符を作ってもらっているので、ありがたいです。先ほどの案内放送の声や、そのようなコミュニケーション方法など、先輩から教わることも多いと思いますが、職場の年齢層を教えてください。

 

望月さん:駅では駅長、次いで助役さんがいるのですが、駅長と助役さんに関しては50~60歳代の方です。また、助役さんの下の我々駅員は20代~30代が中心に働いています。雪月花に関しては20代~40代の方と共に働いております。

 

 

-若手からベテランまで、多くの社員さんと働いているのですね。

 

望月さん:はい。やはり駅長や助役さんは知識もとにかく豊富で、わからないことは大体答えてくださるので安心して働けます。ただ、JRさんからの出向社員さんも多く、いずれは元の会社に戻られたり、定年退職されたりすることもあるので、私たち若手社員がトキ鉄を支えなければ!という不安も少しあります。

 

 

-最後の質問となりますが、そもそもなぜこの仕事を、また、なぜこの会社を選んだのかを教えてください

 

望月さん:はい。私は神奈川県出身で池袋(東京都)にある「昭和鉄道高校」という、名前のとおり鉄道の知識を勉強する高校を卒業しました。だからトキ鉄に入ったのかなと思われがちなのですが、少しだけ違っていて、祖母が新潟市内に住んでおりまして、小さいころ、よく遊びに行っていました。そこで新潟の方たちと触れ合う機会が多くあり、首都圏にはない人のあたたかさを感じていました。小さいころ、それが自分にとってすごく心地が良く、新潟を好きになりました。

 

新潟の方の特徴って、すごく新潟に誇りを持って、新潟を大切にしていることだとすごく感じます。その新潟の人たちと一緒に、新潟の魅力をもっと伝えたいと思い、新潟で働きたいなと考えました。

 

また、小さい頃から鉄道好きだったこと。そして、鉄道は全国につながっていて、鉄道には人とともに、人の思いも乗せるわけじゃないですか-。人の思いを直接届けることができる、全国に届けることができる仕事だなと思って―。じゃあ、鉄道だったら自分の新潟が好きだって思いを全国に伝えられるじゃん!という考えになって、じゃあ、新潟の魅力を1番伝えられる鉄道会社ってどこだろうって考えた時に、このえちごトキめき鉄道が新潟の魅力や沿線地域の魅力を伝える力をすごく持っていて、実際に伝えてる!と思い、この会社に入りました。

 

 

―望月さん、ありがとうございました!

 

 

新潟の魅力は、人が温かさや、新潟県のことを誇りに思っていること。その背景には、人間性が豊かだったり、食べ物が美味しかったりというのがあるのかもしれませんね。新潟県民みんなが、それを自分の方法でもっと伝えていけたらいいですね。

 

 

シリーズ「はたらく」えちごトキめき鉄道さんの第1回連載は、新潟LOVE、鉄道LOVEで、直江津駅員として、またリゾート列車「雪月花」のアテンダントとして働く望月大雅さんにお話を伺いました。次回連載は鉄道の「安全」を守る仕事を担う本間光騎さんをご紹介します。お楽しみに~♪

■えちごトキめき鉄道株式会社

住所:〒942-0003 新潟県上越市東町1番地1
TEL::025-546-5520
FAX::025-543-8020

https://www.echigo-tokimeki.co.jp/

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