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2024.06.13

にいがた先輩道場①|株式会社DERTA 山之内 麻菜さん

鮭プロジェクト事務局
連載企画「にいがた先輩道場」では、新潟県内で自分らしく働く20〜30代の先輩たちに直撃インタビュー!それぞれの現場で得た体験談や思いは参考になるものばかりです。
まるで道場の門を叩くように、県内企業で活躍する先輩たちの話に耳を傾けてみませんか。すると、今まで知らなかった新潟の魅力、仕事のおもしろさを知るきっかけになるかもしれません。
今回は、クリエイターや起業家の支援を手がけるベンチャー企業「株式会社DERTA(デルタ)」(新潟市中央区)に務める25歳の山之内麻菜さんです。

  • 1. デザインで暮らしをより良くできる!
  • 2. 25歳でデザイナーからコミュニティマネージャーに転職
  • 3. 仕事と演劇。時間的余裕はないけれど頑張れる!

■プロフィール

株式会社DERTA 山之内 麻菜(やまのうち まな)さん

 

1998年生まれ、新潟県魚沼市出身。2021年長岡造形大学視覚デザイン学科卒業。新潟県内の市役所で働いた後、2023年秋にベンチャー企業「株式会社DERTA」に就職。コミュニティマネージャーとして、共創コミュニティー「DERTA Community」の運営、県内クリエイター掲載メディア「Swiing(スウィング)」の運営など、幅広い事業を担当。

 

 

自由な働き方がかなうDERTA。シェアオフィスで仕事をする山之内さん

 

1.デザインで暮らしをより良くできる!

 

長岡造形大学でWebサイトやアプリ制作に役立つUI/UXデザインを学んだ山之内さん。クリエイティブな仕事に興味を持ったきっかけは、高校時代のある経験にありました。

 

「美術部に所属していて、『小出駅につながる地下道に壁画を描いてくれないか』と相談されたことがありました。落書きが多く、暗い雰囲気の地下道だったのですが、私たちが壁画を描いたことで地元の方々から『すごく通りやすくなったよ、ありがとう』と言っていただけて。ちょっと手を加えるだけで地域の人が住みやすい環境をつくれるデザインの力に魅力を感じて仕事にしたいと考えるようになりました」

 

大学在学中には、地域課題に取り組むプロジェクト「地ラボにいがた」に参加し、他大学の学生と一緒に佐渡市の交流人口を増やすために奮闘。「新潟が好きっていうよりも、もっと地元をおもしろい街にしたいという思いが強いですね」と笑顔を見せてくれました。

 

 

広義の「デザイン」をテーマにした勉強会&交流会「DERTA JAM with BEECL」では進行役を務めることも

 

2.25歳でデザイナーからコミュニティマネージャーに転職

 

デザインスキルを生かしながら地域に関わる仕事をするため、最初に勤めたのは県内の行政機関。チラシやパンフレットを手掛けてきたものの、いつしか「この仕事は本当に必要な人に届いているのだろうか?」と小さな疑問が積み重なっていたといいます。そんなモヤモヤを抱えていた時に出合ったのが、クリエイター同士のコミュニティーを創造する株式会社DERTAでした。

 

「今後の働き方を悩んでいた時に、大学の恩師が声を掛けてくれて『DERTA JAM with BEECL』に参加しました。いろんなジャンルで活躍するクリエイターさんとの出会いも楽しかったですが、それ以上に企業や街のために事業を行うこの会社に興味を持ちました。今でもWebサイトのバナーを作ったりすることはありますが、コミュニティマネージャーとしてイベントの企画・運営や、企業や行政への伴走支援が現在の仕事です」

 

一緒に働くスタッフは同世代が中心

 

デザインのアウトプットを作る仕事から一転、コミュニティーの企画・運営を行う山之内さん。毎日が手探り状態というものの、「答えが分からないからおもしろい」とやりがいを感じていました。

 

「自分が良いと思っているものが失われていくのが嫌なんです。今の世の中には、価値があるのにその価値がうまく伝わらなくてなくなってしまうものがたくさんあります。飲食店や企業、サービスもそう。それらを救える活動を続けたいです。業務内容は大きく変わりましたが、思いは昔から変わりません」

 

仕事が終わると役者として舞台に立つ日々を送っている(写真左)

 

3.仕事と演劇。時間的余裕はないけれど頑張れる!

 

転職を決めた時、今までとは全く異なる業界への就職も考えたと言います。しかし、「自分の時間は全部やりたいことに費やしたい」という思いが勝ったようです。

 

「今の私は毎日身を削って生きています(笑)。その理由は、趣味で演劇をしているから。大学の仲間たちとの活動のほか、県内各地の社会人劇団に客演として参加しています。役者として関われない時はチラシやパンフレット制作を担当するなど、過去の経験を生かしながら仕事と演劇を両立しています」

 

舞台で演じる演劇は、お客さんの反応がダイレクトに返ってくるもの。「どうしたらもっと物語が伝わるだろう」「どんな空間を作ったら楽しんでもらえるかな」と考えながら試行錯誤できる、自由な演劇の世界が山之内さんのお気に入りです。仕事だけでなくプライベートでも、お客さんのために創造を続けていました。

 

転職からおよそ半年。「毎日フル稼働なので、もっと一人の時間を大切にしながら余裕を持って日常を楽しみたいです」と山之内さん。屈託のない笑顔で語るその姿は勇ましくも感じられました。

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