まじわる
JOIN
JOIN
―小学6年の時、自由研究で上堀田の歴史を調べ、冊子にまとめました。地域のことに興味を持つきっかけを教えてください。
もともと歴史が好きでした。特に戦国時代にはまりました。この地域にも「長場館」と呼ばれる古城があり、身近なところに歴史ロマンを感じました。一方で小学生なので行動力はありません。2019年に48年ぶりに復活した上堀田神楽にも触れておらず、不完全な内容でした。
―今回の本は、資料や文献を調べたり、多くの住民にインタビューを重ねたりした労作ですね。
昨年8月、地域のお祭りが終わった後、自治会長に企画書を持参し、「集落誌を作りたい」と伝えました。この地域でも高齢化、過疎化が進む中、資料を残すのは「今しかない」との思いがありました。自治会の3役をはじめ、各年代の方に当時の生活について話を聞いたほか、新潟市北区郷土資料館の担当者からもアドバイスをもらいました。
―聞き込み調査を通し、さまざまな「発見」がありました。
上堀田神楽は1971年を最後にとだえていました。地域の交流の場が減る中、「住民同士、関わりを持ち続けたい」との気持ちが強く、青年部の人たちが19年に復活させました。昔の音源が収録されたカセットテープが民家から見つかり、それを基に練習したそうです。コロナウイルスで一時中断しましたが、22、23年は再び行われました。自分自身、昨年初めて踊りに参加しました。
調べてみると上堀田神楽は旧豊栄市内のどの神楽とも似ていません。むしろ、歌詞は近隣の阿賀野市(旧水原町、旧京ヶ瀬村)の神楽に酷似しており、影響を受けていることが分かりました。まだ不明な点も多いですが、そこが神楽の魅力です。
―「上堀田ものがたり」は協力してもらった関係者らに配り、増刷も検討されています。この本をどのように活用してもらいたいですか。
最初は歴史的な資料として残したいと考えていました。それが段々、地域の歴史に興味を持つ、きっかけになってほしいとの思いに変わりました。写真も多いので、小学生も楽しく読めます。
―関口さんにとって上堀田の魅力は何でしょう。
人に優しいところです。川があり田んぼがあり、自然が豊かで四季もはっきりしてます。そして、長い歴史もあります。
―同世代の若者や後輩へのメッセージをお願いします。
地域のことを知れば新潟のことがもっと好きになります。たとえ県外に出たとしても、いつかは地元に戻ってきてほしいと願っています。
▽前回の記事はこちら
2024.09.11 JOIN
2024.05.03 JOIN