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2023.10.27

にいがたの農業に誇りを!“新潟市アグリパーク”①  統括館長・桑原隆さんへインタビュー!

レクチェ
みなさんこんにちは!チームレクチェです。今回は、新潟の農業の魅力を伝える複合施設「アグリパーク」へ行ってきました。館長の桑原隆さんに、アグリパークと新潟の農業の魅力について、たくさん教えていただきました。

●新潟市アグリパークは何をするところ?

 

新潟市アグリパークは、2014年に南区にオープンして、4ヘクタールの広大な敷地で「教育ファーム」「就農支援」「農業の6次産業化支援」の3つの事業を行っています。新潟市から業務委託を受けた指定管理3社(グリーン産業㈱、愛宕商事㈱、㈱新潟ビルサービス)が共同運営する公設民営の施設です。

ところで、そもそもなぜ新潟市でこのような施設があるのか?と思う人もいるのではないでしょうか。

 

 

アグリパークでは2つの設置目的があります。

 

「農業に触れ、親しみ、学ぶ場を提供することで、農業への理解を深め、郷土愛を育む」

 

桑原さん:アグリパークは、主に消費者の方、新潟市民の方へ農業に親しむ場を提供し、そして様々な農業体験を通して、農業について理解を深めてもらう場です。それにより地場産の作物などの購入促進となり、消費者サイドから間接的に農業生産者を支援しています。

 

「生産者に対して、食品の加工などの技術的支援を行い、農業を発展させること」

 

桑原さん:もちろん、消費者だけではなく生産者への食品加工技術や商品化など直接的なサポート支援もしています。また、これから農業を始めようとする人たちに対する相談窓口も設けていますよ。

 

 

―「教育ファーム事業」とはどういったものですか?

 

桑原さん:アグリパークは、日本初の公立教育ファームなんです。文部科学省が定めた学習指導要領に基づいて学校のカリキュラムと連動し、「授業」として農業体験を実施しています。

 

実績としては、新潟市のすべての小学校から1回以上は利用されています。内容では幼稚園・保育園から、小・中学校、特別支援学校など、それぞれのレベルに合わせた体験プログラムを用意しています。小中学生には、野菜収穫体験や搾乳、餌やり体験、ピザ作り体験などが人気です。

 

 

―子供のころから学校の授業で、新潟の農業を知る機会があるのですね。

 

桑原さん:アグリパークは、クラブハウス、体験ハウスなどの100人近く収容できる大規模な施設から、圃場、畜舎、宿泊施設、農家レストランや直売所など、体験のみならず1日を通して十分楽しんで学べる施設が並んでいます。合宿として宿泊施設を使う団体もありますよ。宿泊をして長い時間農業に向き合い、じっくりと農について学習することも可能です。

 

 

桑原さん:愛情を込めて苦労して育てた農作物を収穫・調理して食べることで、農業は大変だけど楽しい、そして大切だという思いを持ってもらう。子供たちに農業の素晴らしさを伝え、将来の職業として農業を選ぶ、または新潟の農業を支える応援団としての消費者に育ってもらうことにつなげています。

 

また、近年学校で話題に出るSDGs、持続可能社会の実現もひとつのキーワードです。ここでは畜舎で堆肥を作って、それを畑の土に混ぜて野菜を育て残余野菜を家畜が食べるような、「循環型農業」を行っています。環境に配慮して、限られた資源の中で発展し続けなければならないんです。

 

そういった内容を、学校にいて座学で学ぶだけじゃなく、アグリパークに来て五感を使った直接体験を通して子供たちに体感してもらいたいですね。

 

 

―それでは「就農支援事業」ではどんなことをするのでしょうか?

 

桑原さん:市民に農業に興味を持っていただくための体験を実施し、農業という仕事の意味・重要性・やりがい等を伝えるとともに、新潟市内で新しく農業を始めたい方々に就農相談や知識・技術研

 

修などの支援を行っています。また、新規就農者へのサポートも行っています。

最近は農家の高齢化や人手不足が問題となっているので、若い人たちの就農支援に積極的に取り組んでいます!

 

 

―アグリパークには専門的な知識を持った方から、基本から応用までの技術を学べることができるシステムがある。だからこそ信頼があるし、農業やってみようかなと思うきっかけが作れそうですね。

 

―最近では「農業の6次産業化」も話題になっていますが、アグリパークでもその支援に取り組んでいるとか。こちらはどういうものですか?

 

桑原さん:まず、6次産業化とは何かというと、

1次産業×2次産業×3次産業=6次産業

 

つまり、農家さんが生産、加工、販売まですべて手掛けることで、農産物の価値を高め所得向上を図る取り組みです。

ここアグリパークでは「6次産業化」を推進していて、5つのステップを踏んだサポート体制があります。

 

➀加工室利用についての相談・打ち合わせ

②試験・試作実施

③生産・販売についてのアドバイス

➃テスト生産・販売実施

⑤自前工場・工房立ち上げのための計画アドバイス

 

こうした取り組みを通して、豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出すことができるのです。

 

桑原さん:「農作物を加工する」ことも食品業界ではとても重要です。食品加工技術や商品化の指導を行う食品加工支援センターには、商品開発研修室、相談室、デザイン室、商品検査室、各種食品加工室が設置されており、各加工室が営業許可を取得しているので生産した食材を加工したいけれど工房を持っていないという生産者に対して、加工商品をつくるためにパーク内の加工施設を安価な利用料で貸し出して、商品開発と生産ができるようになっています。

 

 

―機械設備が整った環境でなければできない研究や開発を、ここでは思うままできるということですね!

 

桑原さん:これまで、ここではチーズ製造、和梨のコンポート&梨バターや、かぼちゃ・いちごジャムの開発がされて、実際に商品にもなりました。

地元農産物の消費量拡大、地元農家の所得向上、6次産業化の推進、そして新潟の食と農のイメージアップのため取り組んでいます。

 

 

 

新潟市アグリパークの概要から、農業の専門知識まで、新潟の農業について様々なことを伺いました。

 

続く第2回アグリパーク(続)では、館長・桑原さんにアグリパークに関して引きつづきいろいろな質問をしていきます!お楽しみに~。

将来の選択肢が広がる場所へ! “新潟市アグリパーク”②

■新潟市アグリパーク

住所:〒950-1406 新潟市南区東笠巻新田3044

TEL:(025)378-3109

FAX:(025)378-3096

WEB:https://www.niigata-aguri.com/

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