たべる
FOOD
FOOD
-いちごを使ったスイーツの販売を始めたのはなぜですか?
威本さん:自分たちで栽培したいちごをそのまま販売するだけでは、販売先に限りがありました。そこで、「いちごをスイーツにすれば、もっと多くの人に届けられるのではないか」と考え、パティシエの浅野に声をかけました。
-どのようなスイーツを販売していますか?
威本さん:いちごを使ったパフェやケーキ、焼き菓子、ドリンクなどを販売しています。いちごが主役のスイーツですが、実は米粉の使用にも力を入れているんですよ。
浅野さん:そうです。私は米粉を使ったスイーツを得意としているのですが、その米粉って胎内市が発祥の地なんです。地域の魅力を発信したいという思いから、米粉といちごを組み合わせたスイーツの開発を始めました。せっかくなら、いちごを食べることを目的に来たお客さんに「米粉も美味しいじゃん」と思ってもらえるようなスイーツを作っていきたいですね。
-米粉はスイーツのどのあたりに使用していますか?
浅野さん:米粉はスポンジやワッフル、生チョコなどに使用しています。いちごカンパニーでは小麦粉を一切使用しておらず、全商品グルテンフリーになっています。そのため、小麦粉アレルギーの方でも安心して召し上がっていただけますよ。試しにパンケーキを食べてみますか?
試食させていただいたパンケーキ
-小麦粉を使った通常のスポンジとそっくりな食感ですね。
浅野さん:そうなんです。これは一般的な米粉に加えて、「アルファ化米粉(炊飯した米を急速乾燥させて粉にしたもの)」も使用しているからです。
威本さん:アルファ化米粉はあまり市場に流通していない材料ですが、浅野がこれまでに築いてきた多くの人とのつながりから、そういった仕入れにくい材料も調達できました。
浅野さん:一般的な米粉だけだとどうしてもパサついた食感になってしまうのですが、アルファ化米粉を加えたことで、パサつきをなくすことができました。スイーツ開発は色々な材料を試しながら進めています。
-まさに「いちごカンパニースイーツ”ラボ”」ですね!
浅野さん:そうですね(笑) 材料だけでなく、調理方法でも試行錯誤をしています。例えば、焼き菓子におけるお菓子を焼く温度です。200℃で焼いたり175℃で焼いたりと、見た目や食感がちょうどよくなるように何度も試しています。何度も失敗して、そのたびに失敗作を食べているので、「今日はちょっと食べすぎかな…」という日もありますね(笑) こちらは現在開発中の米粉のクッキーなのですが、せっかくなので食べてみますか?
試食させていただいた米粉のクッキー
-外はサクサク、中はしっとりで美味しいです。入っているスパイスはシナモンですか?
浅野さん:その通りです。シナモン好きにはたまらないクッキーかなと思います。ただ、食べた瞬間に口の中の水分が全部なくなる感じがしますよね。それが米粉の特徴でもあるのですが、「本当にそれでいいのかな?」とも考えています。もちろん、飲み物と一緒に楽しむのもアリですが、もう少しパサつきを抑えたいところですね。なので開発はまだ続きそうです(笑)
-このクッキーを開発しようと思ったきっかけは何ですか?
浅野さん:いちごスイーツは基本的に冷蔵での販売が多く、常温で販売できる商品はほとんどありません。そこで、常温でも販売できる商品があれば、より多くの人に手に取ってもらえるかもしれないと考えました。このクッキー以外にも開発中のスイーツはたくさんあり、色々なスイーツの開発を同時並行で進めています。
威本さん:たくさん開発をしているからこそ、なかなか手が回らず完成しないものもありますよね(笑)
浅野さん:でも、1つのスイーツ開発に集中しすぎると、かえっていいアイデアが浮かばない気がします。複数のスイーツを同時に開発することで、そこから新しい発想が生まれることも多いんですよ。私は思いつきも大事にしているので、「これがあったら面白いかも」と思ったら、まず試してみるようにしていますね。
威本さん:主役のいちごの美味しさが引き立つようなスイーツ開発を、これからも続けていきたいですね。
◇いちごカンパニースイーツラボ
〒959-2624 新潟県胎内市羽黒1862-17
事業内容:
事業内容:いちご栽培、スイーツ販売、まちの駅(休憩所)管理運営など