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2022.04.13

有限会社かんずり②|3年の月日を経て出来上がる発酵調味料「かんずり」

ちゃんちゃんやき
妙高の伝統発酵調味料「かんずり」に迫る第2回目の連載は、独特の旨味を引き出す製造工程について紹介します。

▼前回の記事はこちら

妙高の食文化「かんずり」の魅力に迫る

 


 

 

-3年の月日を経て生まれる「かんずり」のうまみ-

 

【1年目】

  • 8~11月

<収穫・水洗い・塩漬け>

雪解けの春から始まる唐辛子の栽培。春から夏にかけて大切に育てられた肉厚で辛さが控えめな唐辛子の収穫が8月ころから始まります。11月までに収穫される量は約20トンにも上り、ひとつひとつを丁寧に収穫します。また唐辛子自然交配のもので虫が付いたとき以外農薬を使用しておらず、食の安心と安全を守りたいという姿勢が感じられます。収穫した唐辛子を水洗いし選別した後、塩漬けにして冬を待ちます。

 

 

 

・1~2月末

<雪さらし>

塩漬けにした唐辛子を3,4日ほど雪さらしします。雪さらしをすることで唐辛子特有の苦みや雑味を取り除くことが出来、さわやかでマイルドな辛さを生み出すだけではなく旨味を感じやすくなります。雪さらしは50年以上続く工程で、1シーズンに10~15回行います。

 

<回収>

雪さらしをして雪に埋もれた唐辛子を回収します。塩漬けをして雪にさらしているため唐辛子がとても冷たくなるうえに、回収する日によっては天気が荒れていることもあるため、かんずりの作業工程の中では一番大変だそうです。

 

<元仕込み>

唐辛子と完熟した甘みと水分が多く皮まで食べられるほど柔らかい高知県産の柚子をすり潰し、一緒に混ぜ、地元新潟の味噌屋に発注した糀と食塩を加え、樽に入れて発酵させます。

 

【2年目】

6~7月

<手返し>

味が均一になるように発酵させているかんずりの樽に空気を入れて発酵を促す作業である「手返し」をします。樽の上と下では温度が違い、手返ししないと商品の味がまばらになってしまうため重要な作業になります。また樽毎に発酵する場所を移動させて温度の上昇・低下に差がないようにするなどの作業を行います。

 

二年目(左)と完成品(右)

 

【3年目】

成熟発酵させ、2年目同様手返しや樽の場所の移動等で均一に発酵させます。

発酵したかんずりを瓶詰めや袋詰めを行います。ラベル貼りや重さを測る正確な作業は手作業で行い、1日3,000本生産されます。

 

 

これらの作業を経て皆様のご家庭の食卓に運ばれて行きます。

 

 

3年の月日を経て出来上がる発酵調味料「かんずり」。どんな食材にもあうその奥深い旨味は料理に奥深さを与えてくれるとともに、食卓にもあたたかい温もりを与えてくれるのかもしれません。

次回、第3回の連載はかんずりおすすめの食べ方を紹介します。(第2回おわり)

■有限会社かんずり(売店・本社工場)

住所:新潟県妙高市西条437-1

電話:0255-72-3813 FAX:0255-72-0344

 

営業時間 9:00~17:00

定休日 日曜日・祝日(土曜日は不定休)

 

 

▼第3回はこちら

有限会社かんずり③|社長に聞く!?「かんずり」オススメの食べ方

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