つながる
CONNECT
CONNECT
▼前回の記事はこちらから
Delight Designer’s Works 大剛さん|(#友達の輪vol.10 ) 【つながりは、カッコいい髪型から!】
(SunBake様外観)
―パン屋さんになろうと思ったきっかけは何ですか?
田中さん:パン屋をやろうとは最初は考えていませんでした。相方(阿曽なつみさん)が専門学校を卒業し、パティシエとして働いていました。またお菓子やパンなどを作ることができるので、売ろうかなと考えたのがきっかけです。
―お二人でお店をやろうと思ったきっかけはありますか?
田中さん:東京で働いていた前の会社で仲が良かったメンバーが4人いたのですが、それぞれ野心を持ちつつ、なにか一緒に出来たら楽しいよね、などの話をしていました。その中でより話をしていたのが、今の相方でした。相方の実家が山形ですが、私が新潟に戻ってお店を開きたいという気持ちもあったので、二人で2022年の冬にお店を始めました。
―古町でお店を開こうと思ったきっかけはありますか?
田中さん:私はもともと実家が女池で古町にはあんまり縁はなく、学生時代に何回か来て、大人な町という印象がありました。2カ月ぐらい自転車で市内を回っていて、どこでお店を開くか考えていた時、ここの場所を通った時に直勘で良いと感じました。古町は元々住んでいる人というよりは、外部から人が集まり、日中はこの古町でお仕事などがあり、外部の熱が通う所だと思います。また歴史あふれる町で素敵だなと思い、古町にしました。
―開店するにあたっての一番の苦労は何ですか?
田中さん;辛い思いをしたなどではなく、人が来るか、パンが売れるのかなどの先の不安の方がありました。時々で上手くいかないというよりは、長く続けていくために人が来るのかなという不安の方がありました。
―開業の際の運営資金などはどのように用意されていたのですか?
田中さん:実家と関係のある信用金庫さんを紹介して頂いて、融資を受けました。また、二人で資金を出し合って、開業資金としました。
(取材を受けていただいた田中結さん)
-1番のこだわりは何ですか?
田中さん:こだわりは…。私はあんまりそういうのは無くて(笑)。無いっていうのも変なんですけど、まずは始めよう、形にしようで始めたので、お客さんの力を借りようと思いながらやっています。なのでお客さんがこのお店に来て感じることを私たちが形にしながら出来ています。まあ、1番は「おいしいものを作ろう」というシンプルなものなんですけど、深堀したものはこれからですね。
(朝からこんがり、美味しいパンが並ぶ)
-お店をやっていく上でのやりがいや苦労を教えてください。
田中さん:やりがいは、やっぱり作ったものに対してお客さんが「おいしかったよ」と言ってくれることですね。あとは、旬の素材を使って新商品を考えるときに、それがバチっとハマってお客さんにほめてもらえると、あぁ生きているなって(笑)
その反面、つらいことは混んだお店を対応した後の体力が…。疲れたぁって(笑)。でもそんなにネガティブに考えることはないですね。
-その分たくさん働いたということになりますよね。先ほどちらっと言っていた新商品のアイディアはどのように考えていますか?
田中さん:本町のイトーヨーカドーの通りって、市場とか野菜がズラッと並んでいるんですよ。ああいうところを通ったり、買い出しでスーパーに行ったりしたときに並んでいる季節のものを見たりすると、これ使ってみようかなって思います。あとは、自分がこういうもの食べたい、欲しいというものを形にして2人で考えています。季節感を逃さずに作るものは作っています。
-パン屋さんの1日のスケジュールはどのようになっていますか?朝が早いイメージがあるのですが…。
田中さん:相方は午前4時出勤で私は少し遅れて5時に出勤します。そこから7時半の開店に向けて準備、仕込みをしてパンを焼きます。最近は大体午後2時くらいに売り切れるのでそこでお店を閉めてそこからまた仕込みをして4時くらいに帰るというルーティンになっています。そして夜の9時には寝ます。
(パン作り担当の、阿曽なつみさん)
-すごく朝方ですね(笑)
田中さん:ですね。もう夜の10時は眠たくて仕方ないです。
-お店が休みの日は何をしていますか?
田中さん:休日は大体映画、ドラマをサブスクで見て、あとは外食に行きます。やっぱり外食すると「こういう作り方があるんだ!」っていう発見がありますし、それこそ休日もパンのことを考えている時もあります。ヒントをもらうために外食に行っています。
-外食はどのような場所に行くのでしょうか?
田中さん:イタリアンは素材の組み合わせなど余計なことをせず効率よくできると思うのでよく行きます。シンプルにパスタが好きっていうのもあるんですけど(笑)。
-お店の人気商品ベスト3と人気な理由があれば教えてください。
田中さん:これがまた私たちのお店のスタイルなんですけど、季節によってコロコロ商品を変えるのでベスト3がいつも固定ではないんですよ。でもサンドイッチとレーズンブレッドと焼き菓子のスコーンやタルトは結構人気です。サンドイッチは通勤の方が朝ごはんやランチ用に買われるのと、日替わりや週替わりで変えるのでそれを楽しんでいただけているのかなと思います。レーズンブレッドは食べきりサイズで用意しているので食べやすいのと、レーズンがブルーベリーのようにジューシーなのが特徴なのでお子さんにも召し上がっていただいています。焼き菓子はフルーツを取り入れやすいので、月に1個は新商品を出しています。年代を問わず食べていただけるものが上位になっていますね。
(SunBake様の種類豊富な焼きたてパン)
-これから目指すものや将来的なビジョンはありますか?
田中さん:自分の表現したいものや、1年やってみて心に残った「地元のため」の商品開発にシフトしていきたいですね。持っている地元への気持ちを商品に表現していく、あとはお店の雰囲気もそれに合わせて変えていきたいですね。
-地元への愛着が強いですね。その愛着を持ち続けられるのには何か理由があるのですか?
田中さん:幼なじみをはじめとした地元の友達は結構地元に残っているので帰ってこられる場所があるのと、家族とも普段から連絡を取ったりしています。でも1番は新潟をもう少し元気にしたいなって。新潟は何もなくてつまらないなって上京する前は思っていたので、それをどうにかしようと思って。大きなことはできないけど、ちょっとしたことでやれることがあるんじゃないかなと思って新潟に帰ってきました。新潟のために何かしたいですね。
-今の若い人たちに向けて「こうした方がいい」というのがあれば教えてください。
田中さん:自分のことをよく知ってそれを生かしてほしいですね。自分を大切にして、周りの人も大切にしてほしいです。自分をよく知ることで何が得意か、何が苦手かよく分かるのでそうやって仕事をして、頑張ったら自分を褒めて。自分をよく想うことで他人にもしてあげられることが見つかると思います。
■SunBake
住所:新潟市中央区西堀前通6-900-2・1F
Instagram:https://www.instagram.com/sun_bake_/
次回の「つながる」では、フレンチカレーとお菓子の店 Pino(ピノ)の斎藤さんご夫婦をご紹介します!お楽しみに!