はたらく
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長岡向陵高校では課題解決の手法を学び、課題解決策を提案する力を身につける総合的な探求の時間「ゆいプロジェクト」に取り組んでいます。キャリア教育にもつなげようと、新潟日報社が若者の成長を応援している「にいがた鮭プロジェクト」と連携。社会人との交流、新聞を活用した情報収集や分析、企業の課題解決案づくりなどを進めることになりました。
(グループごとにまとめた課題解決策の発表会)
1年生約240人は22年6月、グローカルマーケティング、中越興業、新潟アルビレックス・ベースボールクラブ、竹内製菓、ナカノオート、新潟運輸旅行事業部KIJトラベル新潟伊勢丹店、ビップヒルサイドヴィラシエルヴェルト、富貴堂、吉乃川の若手社会人らと交流。それぞれの会社や団体からは「結婚式実施率の低下」や「施工管理職の魅力発信」といった課題が示され、解決策を考える取り組みがスタートしました。
8月には「新聞の基礎理解」と題した新潟日報社の出前授業を開催。新聞の読み方や新聞を使った情報収集のコツなどを学びました。9月からは学校に新聞6紙が届けられ、気になる記事や感想をまとめたスクラップノートづくりにも取り組みました。生徒たちは幅広い分野の情報に触れ、視野を広げるきっかけにもなったようです。
生徒たちは少人数のグループに分かれ、興味のある企業や団体の課題解決策をまとめました。アイデアに説得力を持たせようと、友人や家族へのアンケートなども実施しました。発表用の資料は見せ方に工夫を凝らすなどし、高校生の目線できらりと光る解決策が集まりました。以下、いくつかのアイデアを紹介します。
(高校生のアイデアには企業の担当者も多くの気づきを得ていました)
「結婚式の実施率低下」の課題解決策を考えたグループの一つは、保護者らへのアンケートの結果、「結婚式を行うことへの満足度は高い一方で、数百万円という挙式費用が実施のネックになっているようだ」と指摘。アンケート結果などを踏まえて「安価な挙式をしてはどうか」などと解決策を提案しました。
「(建設業界の)施工管理職の魅力発信」について考えたグループは、大手企業の取り組みなどを参考に「イメージキャラクターを作って活用してはどうか」などと企業のイメージアップ戦略を解決策の一つとして挙げました。
「学生が食べたくなる米菓の新商品」に取り組んだグループは、パッケージの小包装化や、誰でも親しみやすいとしてトランプのマーク形にした米菓の開発を提案しました。加えて、若者は洋菓子を好む人が多いとして「高校生向けに甘い味付けをしてはどうか」といったアイデアを披露しました。
いずれの発表も、デジタルネイティブの高校生らしく、PR不足といった課題についてはSNSの積極活用が多く見られました。顧客の開拓などでは、若者のニーズに応えた商品づくりといった提案が出されました。
(生徒間で高評価を得た課題解決策の発表会)
1年生が発表した課題解決のアイデアは、生徒たちが「内容」「説明方法」「スライド」「プレゼンの態度」「チームワーク」の各項目を3段階で採点。高評価を得たアイデアを3月、1,2年生全員の前で発表しました。生徒からは「チームで話し合いをする機会が非常に勉強になった」「普段の授業とは違う学びがあった」「地元にある企業への理解が深まりよかった」といった声が出ていました。
発表を聞いた企業の担当者から、高校生が若者目線でまとめた発表を高く評価する声が相次ぎました。それぞれ「アンケートに裏付けされ説得力がある」「高校生の意見を聞けてとても貴重だった」「アイデアを社内に持ち帰って上司に報告したい」といった感想が聞かれました。
2024.11.15 WORK
2024.11.08 WORK
2024.10.30 WORK