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学生が活動を紹介しあう「地域活動・学生発表交流会」
地域活動・学生発表交流会は、地域活性化や社会貢献に取り組む新潟県内の大学生が情報交換をしたり、つながりを作ったりすることを目的に2018年度から開催されています。
主催は人口減少対策や地域活性化を目指して大学や企業、行政が連携する「新潟地域連携コミュニティ」です。
今回はゼミや複数の大学にまたがる有志のグループなど19団体が参加し、ステージ発表と対話形式のポスターセッションという2部構成で活動を紹介しました。どの団体も、高齢化する地域での暮らしやすさの向上、若年層の地域理解の促進、交流人口の増加といった地域社会が抱える課題に、高い意欲とさまざまなアイデアで向き合っていました。
一般参加者と話し込む学生
これからの社会を担う学生たちが生き生きと発表する姿に、一般参加者は真剣に耳を傾けていました。新潟市南区の白根商店街で町家をリノベーションして居場所作りに取り組む団体の代表・本間初美さんは「普段は若者とつながれる機会がないのが実情だが、地域はさまざまな場面で若者の力や活力を求めている」と話し、熱心に学生とコミュニケーションを図っていました。
「新潟の魅力、届けます!」と意気込みを語るいくらちゃんメンバー
チームいくらちゃんからは4人が参加しました。
活動報告では、①県内各地の人や企業と触れ合う取材活動、②学生が企画運営する「鮭プロフェス」、③インスタグラムやラジオ出演などでの広報活動、④県内街歩きのフリーペーパー「Ricerca(リチェルカ)」の制作―といった多岐にわたる内容を伝えました。
いくらちゃんは「新潟の魅力を伝えることが鮭プロのテーマ」「取材を通してさまざまな人と交流する中で成長できる」などとPRしていました。
以下は、参加した梨本翼さんの感想です。
『今回の学生交流では、さまざまな目標を掲げて熱心に活動する学生たちの姿がとても印象的でした。彼らの真剣な姿勢や意欲的な取り組みを間近で見ることで、私たち「チームいくらちゃん」も刺激を受け、新潟の魅力をさらに広めるための活動に一層力を入れていこうと感じました。特に、これまで訪れた新潟の魅力的な場所を記事やSNSを通じて多くの方々に伝えることが、私たちにとって重要な使命だと再認識しました。地域の魅力を発信し、多くの人に新潟を知ってもらうことが、鮭プロジェクトを通じた私たちの役割であり、新たな意欲を生んだきっかけとなりました。』
参加したいくらちゃんメンバー
活動報告をした団体は、対象もフィールドも多種多様。それぞれが興味深い活動を行っています。個性豊かな各団体は以下の通りです(五十音順)
〇新潟県立大学 伊藤巨志ゼミナール
未就学児や小学校低学年の親子が自宅で簡単にできる運動遊びの場を提供しています。子どもには達成感を、保護者には家庭での遊び方や成長に応じた調整方法などの知識を得てもらうのが狙いです。
〇新潟国際情報大学 内田ゼミナール
新潟県内の耕作放棄地や廃校などを活用したサーモンの陸上養殖に向けたビジネスモデルの構築に取り組みました。フードマイレージなどエコの観点も踏まえながら、過疎地での産業や雇用の創出を目指しています。
https://www.instagram.com/nuis_uchida/
〇新潟国際情報大学 SDGs推進団体 Rainbow World Project
「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献できるようワークショップなどを開催しています。例年行っている海岸清掃は、新潟市西蒲区の田ノ浦海水浴場に加えて、今年度は間瀬下山海水浴場にも活動の場を広げました。
https://www.instagram.com/rainbowworldproject/
〇新潟国際情報大学 「にいがた2㎞」まちあるきプロジェクト
新潟市中心部に位置する「にいがた2㎞」エリアを舞台に活動しています。マップ作成やオンラインまちあるきで県内外に魅力を発信するほか、国道の起終点の数日本一といった特徴を生かした観光資源創出を目指しています。
https://www.instagram.com/machiaruki_niigata/?igsh=MTJqNG9uZW10YjUyaw%3D%3D&utm_source=qr
〇新潟国際情報大学 藤田晴啓ゼミナール
佐渡をより良い環境にすることを目標に、10年以上にわたって地域の方と関わったり、清掃活動を行ったりしています。今年は「住みやすい環境整備」をテーマに外国人ボランティアの方々とワークショップを実施しました。
https://www.instagram.com/nuis_fujita_seminar/
〇新潟国際情報大学 藤田美幸ゼミナール NTP経営チーム
新潟市にある「潟」と呼ばれる湖沼に焦点を当て、地域資源としての認知度向上と観光資源としての可能性を探求しています。特に鳥屋野潟と福島潟に着目し、関係者へのインタビューなどから潟の現状と活用方法を考えています。
〇新潟産業大学 安達ゼミナール
柏崎市西山町における買い物難民や子育て世代への支援策の提言を目指しています。道の駅「西山ふるさと公苑」を活用し、巡回バスで既存の商業施設と連携するといった発想に基づき、調査や分析を行っています。
〇新潟産業大学 金ゼミナール
全国で課題となっている耕作放棄地を活用した取り組みを続けています。自然農法を用いた野菜栽培に挑戦しているほか、耕作放棄地が急増している中山間地の柏崎市高柳町で植林活動も行っています。
〇新潟産業大学 黒岩ゼミナール
新潟三大高市の一つで、柏崎市で6月に開かれる伝統的な祭り「えんま市」について、経済効果を計算しています。実地調査を昨年度から行っており、効果を数値として把握し、祭りの全体像の検討を目指しています。
〇新潟産業大学 権田ゼミナール
柏崎市の魅力発見や発信、地域に関するPR活動を毎年行っています。今年はAIを活用した柏崎市の新交通「あいくる」の普及に向け、スマホでの申し込みをレクチャーする教室やイベント時の相談会ブース運営に参加しました。
〇新潟大学 KARIWA DESIGN-i
刈羽村の活性化を目指し、人材育成などの地域活動を企画運営しています。夏には刈羽中学校1年生を新潟大に招き、講義体験や学内施設の見学のほか、大学の履修登録を体験するワークショップを開催しました。
〇新潟大学 佐渡市地域未来塾運営チーム
佐渡市教育委員会社会教育課が主導して昨年度から始まった遠隔学習支援「地域未来塾」に参加しています。ICTを活用して島内外をつなぎ、離島の新たな教育支援策や地方と都市の教育格差解消を探っています。
〇新潟大学 次世代BASE 新潟大学メンバー「こめくしょん」
オリジナルおにぎりの開発と販売に取り組んでいます。このプロジェクトを通じて地元米の魅力を広めるだけでなく、地域理解の促進による地元離れの防止や、学生・地域・企業間の連携を図ることを目的としています。
https://www.instagram.com/onigiri_comection/?igsh=MWc3b2V2YmY4enk4bg%3D%3D#
〇新潟大学 タケノミクス(ローカルイノベーション・プログラムin佐渡)
佐渡の放置竹林の問題解消に向けて、竹の資源循環の実現を目指しています。大学生を対象にした竹伐採アルバイトの実施や、島内で竹パウダーを製造している企業の協力を得るなどして出口拡大に取り組んでいます。
https://www.instagram.com/sado_taketake/
〇新潟大学 ダブルホーム Fホーム
地域活動を通して学生の成長を促す、新潟大学独自のプログラム「ダブルホーム」のプロジェクトの一つです。18ホームのうち唯一の県外・山形県小国町を活動地域としており、地域のお手伝いをしながら魅力を発信しています。
https://www.instagram.com/doublehome.f_ruruni/
〇新潟大学 lincs
来春の卒業生に向けて、自然や食、文化など魅力が多い佐渡での卒業旅行のプロデュースを企画しています。2・3月の卒業旅行を提案することで、冬の観光客減少という佐渡の課題解消も目指しており、インスタグラムで情報を発信中です。
https://www.instagram.com/lincs_sado/profilecard/?igsh=MWZ1Mmo0NHBxanQ3aA%3D%3D
〇複数大学合同 次世代BASE
新潟の学生が大学や地域を越えてつながる学生コミュニティで、現在は8大学60名以上が参加しています。学生同士や企業、地域社会との結びつきを創出し、学生の存在を地域の活力へつなげることを目指しています。
https://www.instagram.com/zisedaibase/
〇複数大学合同 寺子屋つばさ 100㎞徒歩の旅
この事業は子どもの「生きる力」の醸成、限界への挑戦による成長を目的とし、学生は子どもを支えるスタッフとして準備から運営に携わっています。子どもと共にゴールまで歩き、参加した様々な人の成長と大きな達成感を感じられます。
いくらちゃんの主な活動の一つである取材時、いつも相手に尋ねているのが「にいがたすいっち」。魅力ある新潟にするためにできることは何だと思いますか?今回もいくらちゃんメンバーが、気になった団体にそれぞれ聞いてみました。
▼次世代BASE
「新たなつながりが新しい可能性に!!」
新潟の学生をつなぎ、新潟の企業や地域社会とのつながりを生み出すことで学生の活動の向上、さらに地域活性化を目指している団体です。
今年の6月に発足したばかりの団体ですが、すでに8大学60名以上のメンバーが所属しているそうです。学生のしたいことを形にできる団体だと感じました。「何か活動したいけどどうしたらいいか分からない…」「学校外でのつながりが欲しい…」と思っているそこの学生のあなた、ぜひ次世代BASEに参加してみては!?
▼寺子屋つばさ 100㎞徒歩の旅
「子どもと一緒に大冒険」
活動中の明るく和やかな雰囲気が特に印象的でした。メンバーの皆さんは、初対面の私にも気さくに話しかけてくださり、常に笑顔で対応していたのがとても印象に残りました。また、子どもたちと関わる際にも温かく寄り添い、一緒に楽しんでいる姿が印象的でした。特に100kmを歩くという大変な挑戦の中で、笑顔で励まし合いながら前に進む姿には、活動そのものへの楽しさと達成感を共有していることが伝わってきました。